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研究成果


■SPNがウィルスをたたくメカニズム

ではここで、元大阪府立大学獣医学科の馬場威教授が試みたマウスを使った実験結果から、SPNが、免疫の重要な担い手であるマクロファージに及ぼす影響を見てみましょう。

SPNをマウスに与えた場合と与えなかった場合で、マクロファージの機能のうち、貪食作用と遊走作用にどのような違いが生じるかを調べました。

マクロファージの貪食作用とは、マクロファージがどれだけ活発にウィルスやガン細胞など異物を攻撃し食べることができるかということです。マウスにSPNを与えた場合は、SPNを与えなかった場合と比べて優位な貪食力を持つことがわかりました。

次に遊走作用ですが、これはマクロファージがウィルスやガン細胞など異物に対してどれだけ敏捷に反応し、駆けつけられるかということです。

こちらも、マウスにSPNを与えた場合のほうが、SPNを与えなかった場合と比べて優位な走化性を持つことが確かめられました。貪食作用が高いということ、また遊走作用にすぐれているということは、それだけ免疫力を活性化させていることを示します。

すなわち、SPNには、マクロファージをより活性化させて、異物に対してよりスピーディーに反応し、より旺盛に貪食する働きのあることが実証されたというわけです。ところで、別なマウスを使った実験結果から、SPNによる、リンパ球系の
活性化のメカニズムも判明しました。

SPNの投与により、まずマクロファージが活性化され、その活性化されたマクロファージから生産されたサイトカイン(細胞間相互作用を媒介する因子)によって間接的にT細胞の活性化が起こり、次いで、この活性化されたT細胞由来のリンホカインという因子によって、B細胞の分化ならびに抗体産生力が増強されることが明らかになったのです。

要するに、SPNがウィルスを直接攻撃するのではなく、マクロファージを活性化することにより、リンパ球系のT細胞やB細胞、さらにはNK細胞の働きを促し、抗体の産出を活発にし、免疫力を上げることによって、ウィルスやガン細胞をより協力にたたくということがわかったわけです。

SPNが抗ウィルス作用や抗腫瘍作用にすぐれているということは、免疫力をよりパワーアップさせることに裏付けられています。それはすなわち、マクロファージの機能性を高める絶大な効力を持っていることを示しています。

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