松の種子技術開発研究会
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研究成果


■SPNとは

SPNには、リグニンという物質が含まれています。リグニンはポリフェノールの一種で、ゴマなどにも含まれており健康に良いことが期待できます。ポリフェノールとは、植物の光合成によってできた色素や苦味成分のことでいろいろな植物に含まれていますが、SPNは五葉松の種子からのみ抽出されるという、たいへん稀少なものです。現在、SPNではウィルスに対する実験が行われています。

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■SPNパワーの源は「リグニンポリフェノール」

昭和大学医学部の研究グループにより、松笠や松の種子殻の熱水抽出液の中に、マクロファージ活性物質、抗細胞障害性物質、制ガン性の多糖類、さらにはヒト骨髄性白血球細胞をマクロファージ様細胞に分化誘導する物質などが含まれることが、明らかにされました。

その後、抽出した残渣(残りカス。お茶でいえば茶ガラ)の方から一段と注目すべき有効成分が発見されたのです。つまり、この残渣からアルカリ抽出物に抗ウィルス作用や抗腫瘍作用、抗菌作用、抗寄生虫作用など広範囲な活性が認められたのです。こうして松の種子殻からアルカリ抽出するようになった液及び物質を合わせた、松の種子殻抽出物こそがSPNなのです。

そして、SPNの持つ様々な作用や効果は、そこに含まれる酸性多糖類の「リグニンポリフェノール」といわれる物質によることが確認されました。

ちなみにリグニンには、植物の繊維芽細胞分、木質化した植物細胞を相互に膠着し、組織を強化する働きがあると考えられています。木が硬く立っていることができるのは、このリグニンの力によります。木を焼いて炭を作ると、リグニンが消え、小さな穴が空きます。また、ポリフェノールは天然色素成分で、抗酸化作用や抗腫瘍作用、抗ストレス作用などのあることが知られています。

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■SPNは免疫力を活性化させる

後に述べるように、昭和大学医学部の坂上宏薬学博士(現・明海大学歯学部教授)との実験により、松の種子殻抽出物SPNに免疫力を高める物質が含まれている事を大発見するのですが、この「免疫力」こそが、健康を維持し、あらゆる病気を改善・治癒させるために大変重要なカギとなります。

免疫の働きがあるからこそ、私たちは病気にならずに、また万が一病気になったとしても回復できるのです。免疫のしくみを理解することで、松の種子殻に含まれている有効成分がいかに驚くべき「力」を持っているか、よりはっきりとしてきます。そこで、免疫とはどういうものか、まず簡単に説明したいと思います。

免疫とはひと言でいえば、皮膚やノド、鼻、気管支など、異物を防ぐ粘膜の「関所」をくぐり抜け、体の中に入り込む細菌やウィルスなどの異物(=抗原)や、ガン細胞に対し、特別な抵抗力(=抗体)で体を守る防御システムです。なお、抗体は抗原と構造的に結合し、抗原の毒作用を中和させます。

免疫系で活躍する細胞は、単球、好中球、好塩基球、好酸球などの血球系および、T細胞、B細胞、NK(ナチュラルキラー)細胞などリンパ球系の白血球です。これらは骨髄の中の幹細胞が成熟するとともに、それぞれ特有の働きを持つ細胞に分かれたものです。(下図参照)

免疫系で活躍する細胞



まず、私たちの中に、細菌やウィルスをはじめ少しでも異物を認めると、好中球や単球など食細胞と呼ばれる細胞が異物を取り込んで消化します。なお、単球は血液中から組織中に移入すると、より活性化したした能力をもつマクロファージに変身し、異物を取り込むとともに、その異物の情報を、さらに高度な防衛能力を持つ、T細胞にいち早く伝える働きをします。

また、NK細胞というユニークなリンパ球は、通常のリンパ球より早くウィルス(ただし、認識しにくいウィルスは除く)を見つけて破壊する働きを持ちます。

このように敵を特定する前に、異物と認識するやともかく駆けつける、即効性のある無差別攻防が、初期の防衛システムです。

一方、高度な防衛免疫システムではこの瞬発力に欠けるものの、強敵を識別して狙い撃ちします。私たちの体を、さまざまな病原体やガン細胞などから守っているのは、この高度な防衛免疫システムの働きによるものです。

高度防衛免疫システムには次の2つのタイプがあります。

一つめは「体液性免疫」で、その働きを簡単に説明しますと、
@体の中に抗原(異物)が侵入したのを発見するや、マクロファージがその異物を食べるとともに、異物の特性や量などさまざまな情報をT細胞に伝える。
AT細胞はB細胞に対し、その情報に基づいた指令を出す。
BB細胞は、T細胞の指令により、異物を攻撃する抗体を増産する。この抗体が、異物結合して無害化し、排除する。
というものです。

二つめのタイプは「細胞性免疫」で抗体を作るのではなく、細胞全体に打撃を与えることで、異物そのものを抹消するものです。T細胞がマクロファージの援助を得て必殺ビームのようなものを出し、細菌やウィルスなどに感染した細胞や、ガン細胞などを対象に攻撃します。

私たちの体内では、このような目に見えない攻防が日夜繰り返されています。

敵は数知れず、ヘルペス、インフルエンザ、肝炎、エイズなどの原因となるウィルス、結核菌、コレラ菌などといった病原菌類がいつ襲ってくるかわかりません。いつかガンに侵される可能性だってあります。そのために、免疫機能は常に非常線を張って、外敵からの攻撃に備え、自らの生命を守っているのです。

すなわち、免疫という体を防衛する力がある人は、「まず外敵の侵入を水際で防ぐことができるだけでなく、万が一、敵が体内に入ってしまってもそれをすぐに迎え撃つ準備ができている」ということです。免疫力の強い人は当然、健康を維持することができるのです。

しかしその反対に、免疫力が低下している人は細胞自体に守る力が弱く、ましてや体内に入り込んでしまった外敵に対抗する力が十分にないため、やがて正常な細胞も侵入者におかされてしまうことになります。

そして、そのまま免疫力が改善することがなければ、やがて体は重い病気におかされたり、さまざまな病気を併発することになってしまいます。SPNには、健康維持や病気の改善・治癒に欠かせない「免疫」を活性化させるすぐれた働きがあり、その働きにより抗ウィルス作用にも威力を発揮するものと考えられます。

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